『魔法のベジパンケーキ』をつくるオーガニック野菜の生産者「大山スマイルファーム」にインタビュー!

2022.10.19


食生活を通して健康な身体をつくろうと考える人が増えてきています。


一方で、「食」が健康に大きな役割を果たしているとわかっていても、何をどのように食べたらよいのかの情報は溢れ過ぎていて、迷ってしまうことが多いのではないでしょうか。


そこで今回は、健康的な食生活に役立つオーガニック農産加工品を製造している「大山(だいせん)スマイルファーム」の小林さんに、初心者でも取り入れやすいおすすめ商品や、小林さんがものづくりの上で大切にしていることなどをインタビューしました。

大山スマイルファーム
小林直哉

1984年、鳥取県大山町(だいせんちょう)生まれ。地元の高等専門学校を卒業後、岡山県でセキュリティ会社の技術職をしていたが、2012年に退職。妻子とともにUターンし、ハーブの製造販売会社に転職した。その後2017年に、母親が個人事業で創業していた大山スマイルファームに合流し、2人で合同会社大山スマイルファームを立ち上げた。

Good Good Mart店長
播太樹

Good Good Martを運営する株式会社フレンバシー代表。1987年生まれ、大阪出身。プラントベースの食べ物が大好き。でもパクチーはちょっと苦手。

まずは、小林さんからGood Good Martをご利用の皆さんへのメッセージをお届けします!

 

今回ご紹介する商品

 

野菜をとにかく楽しく、美味しく食べてもらいたい!

大山スマイルファームを運営する小林さんとお母様。自然豊かな鳥取県大山町で、自ら生産した有機野菜を使った加工品の製造販売を共同で行っている

本日はよろしくお願いします。Good Good Martでは御社の商品を幾つか取り扱わせてもらっていますが、小林さんが皆さんに特におすすめしたい商品はどちらでしょうか?

自分たちの有機野菜で作った加工食品が30種類ほどあります。その中から特定のものを選ぶのはなかなか難しいのですが、ぜひ試していただきたいもののひとつがオーガニックビーツを使ったパンケーキミックス『魔法のベジパンケーキ』です。

大山スマイルファームの看板商品『魔法のベジパンケーキ』。現代人に不足しがちな野菜の栄養をパンケーキという形で手軽に摂れると、Good Good Martでも人気が高い

「魔法」というネーミングはどこから来たんですか?

この商品はビーツを乾燥させてパウダーにしたものに地元鳥取産の「きぬむすめ」の米粉を混ぜたものです。そのままだと白みが強く、うっすらビーツの桃色をしているというくらいの見た目なのですが、そこに水や牛乳などを混ぜるとびっくりするほど鮮やかなピンク色に変わるんです。「これってワクワクするような魔法感があるな」と名づけました。

『魔法のベジパンケーキ(ビーツ)』のパウダーに水を混ぜた様子。ベリーを思わせるような鮮やかな色が食欲をそそる

へぇ、そうだったんですね!

たとえば、このパンケーキミックスを使ってお子さんと一緒に料理をしたらきっと楽しいと思います。自分で手作りして焼きあがったパンケーキが可愛らしいピンク色をしていたら、野菜ギライだったり、ビーツの香りが苦手なお子さんでも興味が自然と湧いて美味しく食べてもらえるはずだと思っています。

ビーツは日本だと普段なかなか口にする機会が少ない野菜かと思いますが、色以外の点でビーツを材料に選んだ理由はありますか?

リン、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、ビタミンA・C、食物繊維などが豊富なビーツ。ロシアの代表的スープ料理「ボルシチ」に欠かせない野菜だが、日本人にはなじみが薄い

「ビーツ」は別名『食べる輸血』と呼ばれるほど栄養価が高く、特に血液周りのトラブルに良い効果が期待できると言われています。実は、もともと自分も妻も貧血気味のところがあって、それをなんとかしたいと栽培し始めた野菜がビーツだったんです。

また、僕たちが今暮らしている鳥取県大山町(だいせんちょう)は農村地帯で、昔から「塩分をしっかり摂ってがっちり働く」というのが当たり前の暮らしでした。そんな食習慣もあってか、自分の父も祖母も年を取ってから高血圧になってしまいました。

そこでふたりに、自分たちが作ったビーツを「ぜひ、食べてみて」と勧めたんですが、慣れない味なのでそのままの状態で料理しても、どうしても食べにくかったみたいなんです。そもそもビーツは調理の仕方もわかりにくい食材ですから、無理もありません。

そこで、このビーツをパウダーに乾燥加工して普段の食べ物や料理に混ぜてもらうようにしたら食べてくれました。それをさらに食べやすくアレンジした商品が『魔法のベジパンケーキ』です。

そしてピンク一色だけだとちょっと味気ないので、ビーツ同様に栄養価が高く体にも良い「モロヘイヤ」のグリーン、「ニンジン」の薄オレンジのパンケーキという3色のパンケーキミックスのシリーズとして販売しています。

左から順に、『魔法のベジパンケーキ』で焼き上げたモロヘイヤ、ビーツ、ニンジンのパンケーキは、どれも野菜本来のナチュラルな色合いが活きている

ニンジンはともかく、「体に良いのでビーツやモロヘイヤを食べてください!」とただ言われても、困ってしまう方がきっと多いですよね。それを「(身近な)パンケーキにして食べられますよ」と提案することで一気に使いやすくなると思うんです。

『魔法のベジパンケーキ』は、小林家がまさに抱えていた健康上の課題から誕生した商品だというわけですね。

そうですね。僕たちの作る商品はまず自分たちの暮らしが発想の根底にあることが多いです。家族の健康や食生活上の課題を解決に導けるような野菜を作って、それを料理したり加工したりして食べてみる。色々と勉強もしてみた上で「これは確かにいいね!」と確信が持てたら商品化し、一般販売することを基本にしています。

小麦粉のパンケーキミックスが多い中、小麦粉ではなく米粉を使っているのも何かお考えがあってのことなんですか?

今少しずつ増えてきている小麦アレルギーのお子さんでも、親御さんと一緒に楽しく作ってもらえるよう、米粉のパンケーキミックスにしました。ベーキングパウダーも、より安心なアルミニウムフリーのものを使っています。

「家庭菜園」のように、自分たちが作りたいものをまず作るのが原点

Good Good Martでは、大山スマイルファームのオーガニックハーブティーを3種類、オーガニック健康茶を2種類販売中

御社のハーブティーや健康茶も、同じような発想から生まれた商品なのですか?

はい。ハーブティーに使われるハーブや健康茶に使われる植物は無数にあって、それぞれに期待出来る効果・効能も本当に多種多様です。その中でも、わかりやすく誰でも飲みやすいものを自家栽培してお茶に加工しています。

例えば、ハーブティーに使っている「ホーリーバジル」「エキナセア」は、最近注目されているハーブです。また「レモングラス」はレモンのような爽やかな香りとあっさりした味わいで、ハーブティーが初めてという方でも楽しんでいただきやすいと思います。

健康茶である「ごぼう茶」「赤なた豆茶」も、身近な健康トラブルに役立つとされています。

ソラマメによく似た赤なた豆で作った「赤なた豆茶」。高温で焙煎した赤なた豆の風味が香ばしく、ノンカフェインなので赤ちゃんからお年寄りまで安心して飲める

これらのハーブティーや健康茶の多くも、先ほどのビーツと同じように、元々は家族が抱えていた健康上の困りごとを解決したいと僕たち自身が口にし始めたのがスタートです。

「なた豆」といえば、確か「なた豆」入りの歯磨き粉も町中の薬局で売られていますね。

はい。ただ、そういった市販品は確かに便利なんですが、より安心・安全なものをと考えた結果、自分たちで農作物を栽培し、加工しています。

僕たちが目指すのは、いわば、ちょっと大きな規模の「家庭菜園」なんです。まずは自分たちが食べたいもの、作りたいもの、安心・安全かつ、世の中の多くの方が必要としているものを作り、家族内で消費できる以外の分を販売させていただいています。

皆さんが、日常的に食べるものを通じて体にできる良いことはないだろうかと考え始めた時に、その始めの第一歩として、食べたり飲んだりしやすいものを選んで作り、提供したいと考えているんです。

故郷を離れてはじめて気がついた、自然に寄り添った暮らしの素晴らしさ

「実は、学生時代は農業を継ぐのがどうしてもイヤで県外で就職したんです」と話す小林さん

今のお話から、御社のモノづくりに対する真摯な姿勢がよくわかりました。

小林さんは地元の高等専門学校を卒業後、岡山県で会社員として働き、その後ご家族で生まれ育った鳥取県大山町にUターンされて農業を始めたと伺いました。そのあたりの経緯についてお話しいただけますか?

元々は祖父母が農家でしたが、父母は家業を継がず、自分も一旦は故郷を離れて県外でエンジニアとして働いていたんです。

そこで妻と出逢って結婚し、子どもが出来ました。当時は仕事が忙しく、朝早く家を出て夜遅く帰るという毎日。土日はすっかり疲れ切って、家族との時間も満足に取れない状況でした。また、職場では転勤も単身赴任も珍しくありませんでした。

そんな中、子どもがちょうど小学生になる前くらいのタイミングで、家族の在り方を含めて、これから先どのようなライフスタイルを自分が送りたいかを考えるようになりました。

そして「暮らしと仕事のどちらも大切にバランスよくやっていきたい」と思った時に、幼い頃から社会人になるまでを過ごした地元・鳥取県大山町という田舎での暮らしの素晴らしさに改めて気がついたんです。

そこで、今後は父母や妻・子どもとより近い距離で仕事をしていきたいと退職し、Uターンすることを決めました。

Uターン後すぐに農業を始めたんですか?

いえ。最初は地元のハーブの製造販売会社で働いていました。祖父母の畑は残っていましたが、ふたりともに高齢で農業をやめたため、ほぼ休耕地状態でした。その畑で個人事業として先に野菜作りを始めたのは、実は母だったんです。

ホーリーバジルの世話をしている小林さんのお母様。有機農業は体にキツイ作業が少なくない

ただ、母ひとりで負担の多い農作業はままならず、それならば自分とふたりでやろうかと合同会社を創業しました。主に私が野菜を作り、母がその野菜で加工品を作るというスタイルで新しい仕事を始めました。

元々の畑があったとはいえ、ほぼ新規就農に近いスタートでは、何かとご苦労もあったのではないですか?

地元は梨の名産地です。しかし、僕はビーツなどの珍しい野菜やハーブなど、自分が本当に作りたい農産物をオーガニック(有機農法)で栽培する道を選びました。

いずれの農産物も日本国内ではそれほどたくさん作られていません。体系化された生産技術やマニュアルがあるわけではないため、自分たちでいちから考えなければいけないことがほとんどでした。今でも生産開始1年目の初期は作業上の無駄や失敗がどうしても多くなってしまいます。

またオーガニックな野菜作りの技術に関する専門書もありはしますが、その内容を元に、土地の特性に合わせて創意工夫が必要です。

でも同時にやりがいも大きくて、今年生まれた課題をいかに来年の改善につなげていくかのチャレンジをとても楽しく感じています。

今、野菜は何品種くらい作っているんですか?

年間を通じて15種類前後だと思いますが、毎年その内容は変わります。

作業効率やコストパフォーマンスを考えたら同じものを大量に作り続けた方が良い面はあります。しかし、母と2人ですので大規模生産はそもそも出来ませんし、出来たものを全部売り切ることも難しいところがあります。また、オーガニックで生産しているので、そもそも収量が安定しにくいんです。

売れないもの、余ったものはやむなく廃棄するしかなくなってしまいます。そのロスを避けたいという強い想いがあって、多品目を少量ずつ生産するスタイルを創業以来5年間続けています。

そしてロスを出さないために、野菜をそのまま生鮮の状態で売るのでなく、加工品用の野菜しか作らないというのが僕たちの大きな特徴です。

有機農業では避けることが出来ない、形が多少悪いものや虫が食べたもの、これらも全部捨てずに使い切る ようにしています。

大山スマイルファームでは農薬や化学肥料を一切使わずに生産をされていますが、小林さんが有機農法を選んだのはなぜですか?

自分が新しく農業を始めようという時に、まずは、その手法について色々な資料を調べたり、様々な農業用の資材を試しに使ってみたりしました。

そして、その安全性を自分たちでしっかりと理解でき、出所が明らかなものだけを使って、自分たちが本当に安心して食べられる野菜を生産できる方法を選んでいきました。それが結果的に有機農法だったという感じです。

この方法だったら国の有機認証も手続きをすれば問題なく取れるよね、とオーガニック認証も取得しました。

現役農家だからこそ身に染みてわかる、有機農業の大きなメリット

大山スマイルファームの畑でたわわに実る赤なた豆。植物本来の生命力を感じるような、立派な出来だ

「食べる上での安心」の他に、小林さんがオーガニックに感じているメリットはありますか?

まず、農家の働く環境に優しいということです。

それはどういうことですか?

農薬って基本的に広い範囲に何回も繰り返し撒かなければいけないので、その作業をする農家の人自身に影響があるんです。

たとえば梨の樹の高い位置になっている実に散布をすると、撒いた農薬は下で作業する人が必ず被ることになります。

マスクやゴーグルを完全装備しての作業ではあるんですが、その量は、野菜や果物を食べて口から体内に入る農薬の比ではありません。

農産物を虫や病気の被害を受けずに大量に生産しようとしたら農薬散布は仕方ない面もあるんですが、それが農家の大きなストレスになっているのを目にしてきました。

お金も労力もかかるので出来れば農薬は使いたくないけれど、我慢して撒かざるをえないというのは、農作業する人の心にとっても体にとっても健康的ではないと思います。

大山スマイルファームの活動をさらに次世代へと引き継いでいくために

地元の学校で「大山スマイルファーム」が取り組む農業や加工品製造について子どもたちに話す小林さん

農薬と環境の問題というと、自然への影響がフォーカスされることが多いですが、農業の現場で働く人の健康問題という僕たちの目に入りにくい問題はとても勉強になりました。

最後に、小林さんが今後やっていきたいことや挑戦したいことなど、大山スマイルファームとしての展望を、ぜひお聞かせください。

世の中の役に少しでも立てたらと、これまで活動を続けてきました。でも社会的な問題を解決するには、1人、2人の力では限界があると思います。

最近は地域の小学生や中学生などの子ども達に自分の活動について話す機会が少しずつ増えてきました。

僕の話を通じて「オーガニックという形の農業もあるよ」「オーガニック農業でこんな問題が解決できるよ」「アレルギーなど健康上の問題で食べられないものがあっても、こういう別の選択肢があるよ」といったことを、次世代を担う子ども達に伝えていければと考えています。

大山町では高齢・過疎化が進みつつある一方、農業を始めとするモノづくりには絶好の気候風土で、他の地域に負けないものが作れると確信しています。この自然豊かな土地ならではの大きな価値を、自分の子どもを含めて次の世代の人たちに示していってあげたいですね。

小林さんの世代だけで取り組みを終わらせてしまうのではなく、未来までをしっかり視野に入れた活動は本当に素晴らしいことだと心から思います。本日はどうもありがとうございました。

こちらこそ、どうもありがとうございました。

最後にもう一度、小林さんからGood Good Martをご利用の皆さんへのメッセージをご覧ください!

 

今回ご紹介した商品

Good Good Mart Good Good Martとは?

自分のためにいいものが、
地球のためにもなっていたら。

ここは、そんなすてきな商品をそろえた
ショッピングサイト。

おいしさや健康、
暮らしにGoodであると同時に、
自然や動物、人や地域など、
社会に対しても
Goodなものを集めました。

ひとり一人を満たすものこそが、
持続可能な世界をつくっていく。

そんな毎日のお買い物が、
多様化するライフスタイルと
明日の地球を支えます。

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